お子様の誕生間近の従業員がいる事業主様は必見!令和5年度版両立支援等助成金の子育てパパ支援助成金を徹底解説!

 今回は、お子様が誕生間近の男性従業員がいる事業主様におすすめの助成金、令和5年度版両立支援等助成金の子育てパパ支援助成金を初心者でも理解しやすく解説いたします。

 パパ育休に関しては、この記事とYouTubeでの解説動画さえ見れば全て解決する内容となっておりますので、最後までご覧ください!

両立支援等助成金の子育てパパ支援助成金(出生時両立支援コース)とは

 両立支援等助成金はかなり人気の助成金で全国的な申請件数も多くなっており、仕事と家庭の両立を支援することが趣旨となっています。
 この助成金には主に3つのコースがあり、①子育てパパ支援助成金(出生時両立支援コース)、②介護離職防止支援コース、③育児休業等支援コースになります。

✯それぞれのコースを簡単に言うと、下記のようになります。
①子育てパパ支援助成金
☞連続5日の育児休業でもらえる助成金

②介護離職防止支援コース
☞合計5日以上の介護休業でもらえる助成金

③育児休業等支援コース
☞3か月以上の育児休業でもらえる助成金

 令和4年度版にはなりますが、介護離職防止支援コースおよび育児休業支援コースにつきましては、この記事の最後に過去動画のURLを記載いたしますので、ご興味のある方はチェックしてみてください!令和5年度の改正点として、金額等が多少変更となっていますが、中身の大きな変更はありませんでしたので、概要を理解いただく分には十分かと思います。
 助成金を調べる際、簡易版のパンフレットやリーフレットを参考にされている方も多いのではないでしょうか。ただ、そこに記載されていないけれども、実はやらなければならないことがこの子育てパパ支援助成金にはあります。そういったリーフレットには記載されていないところも踏まえて、今回は解説していきます。

一般事業主行動計画とは

⚠️こちらの内容は、厚生労働省のパンフレットに記載がされておりませんでしたので、ご注意ください⚠️

 一般事業主行動計画は、助成金の支給申請を行うまでに提出する必要がございます。知らずに進めると後々大変なことになるので、申請をお考えの方は、先にご確認することをおすすめいたします。
 記載の仕方については、記入例がございますので、そちらを見ながら埋められるようになっており、この一般事業主行動計画自体は難しいものではないかと思います。(記載例はこの記事の最後にURLがございますので、ご活用ください。)

<1枚目>
 一般事業主行動計画を記載していく中で、「両立支援のひろば」や「くるみん認定」等の見慣れない言葉が出てくるかと思います。

両立支援のひろばとは
 一般事業主行動計画の中の項目として、「一般事業主行動計画の外部への公表方法」を記載する必要があります。この助成金を活用するには、会社の育児休業に対しての実績を外部へ公表する必要があり、その公表方法の1つとして「両立支援のひろば」があります。
 公表する他の方法としては、自社のホームページでの公表でも可能となりますが、助成金の申請をお考えの場合は、「両立支援のひろば」をおすすめいたします。
 この「両立支援のひろば」の中にはさまざまな公表できる項目があり、その中には公表すれば助成金額がアップする項目もあります。助成金額アップの項目を公表することができれば、プラス2万円となりますので、そういったところもご検討の上、公表していただくと良いかと思います。

※助成金額の情報公表加算を受けるための項目は下記となります。
①雇用する男性労働者の育児休業等の取得割合
②雇用する女性労働者の育児休業の取得割合
③雇用する労働者(男女別)の育児休業の平均取得日数

くるみん認定とは
 簡単に言うと、要件を満たした会社に対して、子育てサポート企業として厚生労働省から認定が受けられるという制度です。くるみん認定は、くるみん、トライくるみん、プラチナくるみんの3段階に分かれています。 ご興味のある方は、くるみん認定にチャレンジしてみてください。

<2枚目・3枚目>
 一般事業主行動計画の2枚目・3枚目については、チェックをつけていく必要があります。
 「次世代育成支援対策の内容として定めた事項」については、実際にされる取組みについてチェックをつけることになりますが、助成金だけであれば「イ男性の子育て目的の休暇の取得促進」に丸印をつけるとOKです。

主な支給要件

 子育てパパ支援助成金の主な支給要件は、大きく分けて3つありますので、1つずつ解説していきます。

育児・介護休業法に定める雇用環境整備の措置を複数行っていること
 育児・介護休業法では、雇用環境整備に関する措置が4つ定められており、その中から2つ行う必要があります。
※最後に簡単にできる措置をお伝えするので、ご安心ください

雇用環境整備に関する措置
❶育児休業・産後パパ育休に関する研修の実施
⇒全ての労働者を対象とすることが望ましいですが、管理職だけでもOKです。

❷育児休業・産後パパ育休に関する相談体制の整備(相談窓口設置)
⇒相談窓口の設置ということで、相談対応者を決めて周知するイメージです。

❸自社の労働者の育児休業・産後パパ育休取得事例の収集・提供
⇒自社の育児休業の取得事例を収集し、それを書面やイントラネットに掲載し、労働者が閲覧可能な状態にするイメージです。

❹自社の労働者への育児休業・産後パパ育休制度と育児休業取得促進に関する方針の周知
⇒育児休業に関する制度と育児休業取得の促進に関する事業主の方針を記載したものの配布やイントラネットへの掲載をするイメージです。

ここまでで、措置が難しそうだと感じている方は、ご安心ください。

これさえあればここの要件を満たせるという、“魔法の紙”があります。

今回は特別にご紹介いたします。(厚生労働省HPの「育児・介護休業等に関する規則の規定例」よりダウンロード可能です。)
その厚生労働省のホームページ内に「事例紹介、制度・方針周知 ポスター例」があり、その中の2枚目の「我が社は仕事と育児を両立する社員を積極的にサポートします!」というタイトルの分を全て埋めて周知をすると、先ほどの上記❶・❷・❹が満たされるので、要件を満たすことができます。

育児休業取得者の業務を代替する労働者の、業務見直しに係る規定等を策定し、当該規定に基づき業務体制の整備をしていること
 こちらの規定は、さまざまな定め方があります。例えば、就業規則や労使協定、関連する内規等で定めることができます。社内の内規等で定めた場合は、確認のための提出書類が増えるため、可能であれば就業規則に定めることをおすすめいたします。
※就業規則の規定例は、下記の画像をご参考ください。

男性労働者が子の出生後8週間以内に開始する連続5日以上の育児休業を取得すること
 実際に男性労働者が育児休業を取得するということです。対象となる育児休業には、所定労働日が4日以上含まれている必要がありますので、ご注意ください。
 所定労働日とは、会社が定めている労働日を言います。例えば、土日がお休みの会社の場合は、月曜から金曜までのうち4日を含む、連続5日間以上であれば大丈夫です。
☞せっかくお休みを取ったのに、助成金が支給されない可能性もあるので、お休みの取り方にはご注意ください。

 ここまでのやらないといけないことをまとめると、一般事業主行動計画を作成し、魔法の紙を記入・公表し、就業規則等の規定を整え、連続5日の休みをとる、という感じになります。

いくらもらえるのか

 第1種と第2種に分かれており、第1種を申請後に一定の要件がクリアできたら、第2種を申請をする流れになります。そのため、まずは第1種を目指すことになります。

◎第1種の場合:20万円

✯加算要件①:育児休業等に関する情報公表加算
➤両立支援のひろばで公表すると2万円

✯加算要件②:代替要員加算
➤対象労働者が育児休業している間に代替要員として新規雇用した場合20万円
(代替要員を3人以上確保した場合には45万円
※派遣労働者もOKです。
 長期で育児休業取得される場合でなければ代替要員は必要ないかもしれないですが、もし代替要員を検討されている場合は、代替労働者の勤務時間の要件もありますのでご注意ください。

◎第2種の場合
➤第1種申請後3事業年度以内に男性労働者の育休取得率が30%以上上昇した場合の達成が早ければ早いほど助成金額が高く設定されています。
 ・1事業年度以内に30ポイント以上アップの場合:60万円
 ・2事業年度以内に30ポイント以上(または連続70%以上)アップの場合:40万円
 ・3事業年度以内に30ポイント以上(または連続70%以上)アップの場合:20万円
 ⇒連続70%については、小規模の事業所への緩和措置のようなものです。
※第1種を申請後、最大3年経過後に申請することになるため、ご注意ください。

<例えば>
・第1種申請時:出産した配偶者が5人いて、そのうち2人が育児休業を取得した場合の取得率は40%になります。
・翌年:出産した配偶者が4人いて、そのうち3人が育児休業を取得した場合の取得率は75%になります。
⇒40%から75%まで上昇したので、30ポイント以上の上昇に該当するため、第2種の申請が可能となります。

✯第2種は、第1種を提出した事業年度とその翌年を比較し、30%以上アップしていたら加算があるイメージです。第1種と第2種の両方申請が可能な場合は、最大127万円が支給されます。
 ただ、第1種の申請から第2種の申請するまでに期間が空くことになるため、忘れないように注意する必要があります。

 

今回は、両立支援等助成金の子育てパパ支援助成金の解説をしてきました。

皆さまの会社では当てはまりそうでしょうか?

この助成金は、育児・介護休業法に基づいていますが、最近大幅に改正され、これから会社にとって育児休業や介護休業の制度が当たり前になってきています。
こういった制度があると、求人活動においても他者との差別化にもなりますし、既存の従業員さんにも喜ばれる制度になると思います。

この記事と下記のYouTubeでの解説動画を合わせるとより詳しい解説となっておりますので、助成金の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

ただ、「一般事業主行動計画の作成が不安なので相談したい」という方や、「助成金が苦手」という方は、一度相談してみてください。
とはいえ、どこに相談したらいいのか分からない方も多いはずです。

専門家に相談するか、助成金の相談窓口に相談するかなど、相談にもさまざまな方法があります。

では、どの方法が一番おすすめなのか、結論は、専門家である社会保険労務士(以下、「社労士」という)に任せた方が安心です。

社労士に依頼する2つのメリット

改善点が事前にわかる
 助成金は適正な労務管理をしていることが大前提で提出書類を求められます。
 例えば、残業代の支払いがない、計算が間違っているなどの不備があると申請できない可能性が出てきます。社労士に依頼している場合は申請する前に一通り書類に目を通したり、申請に至る過程で労務管理の見直しを行ったりすることができるため、労務管理の改善と助成金の申請の2つの観点からメリットがあると言えます。

書類作成、提出、問い合わせ対応などの手間が省ける
 助成金申請には書類の作成が必要不可欠です。助成金の書類は普段見慣れない書類が多く、戸惑われる方が多いのが現状です。当然不備等があると再提出となって申請期限に間に合わないという危険も伴います。実際に受付はしてもらえたとしても、そのあとの審査で不備が見つかると問い合わせ対応や追加書類の作成・提出が求められます。プロが申請した場合でも1つの助成金に対して問い合わせが一切ないというのは稀なので、自社で申請するとなるとかなりの手間と時間がかかります。その手間と時間を社労士が代行してくれると考えるとかなりのメリットがあると言えます。

社労士は、唯一法律で助成金の申請代行が許されています。

 だからこそ、いつでも相談できる、手間の軽減にも繋がる、助成金・労務管理の専門家である社会保険労務士に一度ご相談してみてはいかがでしょうか。

初回無料相談実施中

いまなら、初回無料相談を実施しています。
この機会にぜひ一度相談してみてください。
※今回は、初回相談のみ無料となります
※2回目以降のご相談をご希望の場合は、別途費用をいただくことがございますので、予めご了承ください

✬この記事では全ての要件を記載しているわけではございません。
対象労働者の要件が他にもあったり、書類を作成する上でも注意が必要となります。
そのため、申請される際には初回相談をご利用いただくか、助成金相談窓口等のご利用をおすすめいたします。

∻お問い合わせの条件∻
助成金を悪用する目的でのお問い合わせはお断りしております。
まず初めに助成金申請が可能かどうかを確認後、ご契約となります。

YouTubeでの解説動画

 

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厚生労働省のパンフレットはこちら!↓↓
両立支援等助成金|厚生労働省

「両立支援等助成金のご案内(リーフレット)2023」

「両立支援等助成金(出生時両立支援コース、介護離職防止支援コース、育児休業等支援コース)が令和5年度から変わります」

❀一般事業主行動計画の記載例はこちら↓↓
一般事業主行動計画の策定・届出等について

❀【ママ育休で使える助成金】「両立支援等助成金/育児休業等支援コース」の動画はこちら↓↓

❀【介護休業で使える助成金】「両立支援等助成金/介護離職防止支援コース」の動画はこちら↓↓

関連ワード:両立支援等助成金 助成金 育児休業 パパ育休 介護休業