デジタル原則を踏まえた工程表が決定されました
第6回デジタル臨時行政調査会が開催され、デジタル原則を踏まえた工程表が決定されました。官報を電子化する方針も決定されています。
具体的には、次のような内容となっています。
デジタル原則を踏まえた工程表
「7項目のアナログ規制」および「FD等の記録媒体を指定する規制」等に関する法令約1万条項の見直し方針および見直しに向けた工程表が、2024年6月までの2年間でアナログ規制を一掃するため、条項ごとに見直し完了時期等とともに3段階に分けられたデジタル化の進捗度合のうちどの段階へと見直すかが示されています。
規制類型ごとに、次のような対応で可能な限り一括的に見直しを実施するとされています。
●目視、実地監査、定期検査・点検、常駐・専任、対面講習(注1)
→ 政省令改正により対応
→ 解釈の明確化、運用の変更(通知等)により対応
(注1)一部は、法改正に向けた技術検証等を実施予定とされています。
●書面掲示(注2)
→ 法改正による措置が必要なものは一括法案で対応し、インターネットでの閲覧等を可能に
→ その他は、政省令改正や解釈の明確化、運用の変更(通知等)により対応
(注2)プライバシー要配慮条項については、プライバシー保護とのバランスに配慮しつつ見直しを行うとされています。
●往訪閲覧・縦覧(注2)
→ デジタル手続法、e-文書法の適用等により対応
→ 適用の前提となる政省令の整備を実施
●FD等記録媒体
→ 一括法案で対応
→ その他は、個別法令の改正等により対応
一括法案については、2023年通常国会に提出するべく、準備を進めるとされています。
見直しの対象となる規制
見直しの対象となる規制には、次のようなものがあります。
●労働安全衛生規則
→ 定期健康診断、衛生管理者の定期巡視および権限の付与、産業医の定期巡視、安全管理者の巡視および権限の付与、事業場における衛生管理者の専任 等
●労働安全衛生法
→ 事業所における産業医の専任 等
●障害者雇用促進法
→ 障害者の勤務する事業所における障害者職業生活相談員の選任 等
●社会保険労務士法による社会保険労務士法人の事務所における社員の常駐
●外国人技能実習法
→ 外国人の技能実習を行う事業所における責任者の選定 等
●道路交通法
→ 一定台数以上の自動車を使用する事業所等における安全運転管理者の専任 等
●雇用保険法
→ ハローワークにおける失業認定のオンライン化(2023年4月から) 等
●子ども・子育て支援法施行規則
→ 就労証明書の様式統一・オンライン化(2024年度申請分から) 等
●障害者総合支援法等
→ 引越しに伴う住所変更手続の簡素化・効率化(2023年末まで) 等
電子官報の実現
次の2つの改革に取り組むとされています。
●行政手続における官報(紙)の提出を不要に
→ 来年1月中を目途に、行政手続において官報(紙)の書面添付を義務づけている行政手続(12法律等で規定)の運用を見直し、提出を不要に
→ セキュリティ強化等を行い、閣議了解等により官報(紙)と「インターネット版官報」の同一性を保証
●官報の発行に関する新法により電子官報を官報の正本として位置付け
→ 内閣府に新法立案作業を行う体制を構築し、2023年央までに検討・論点整理を終え、できるだけ早期に法案を国会に提出し、電子官報を官報の正本として位置付け
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。
デジタル原則 行政手続 申請 届出 手続き 交付 通知 常駐 専任 官報
デジタル臨時行政調査会(第6回)
https://www.digital.go.jp/councils/administrative-research/c43e8643-e807-41f3-b929-94fb7054377e/
デジタル臨時行政調査会
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202212/21drinchou.html