職場のルールの伝え方 「それは前にも言っただろ!」と腹を立てる前に

職場のルールの伝え方 「それは前に言っただろ!」と腹を立てる前に

職場のルールや規程は作っただけでは意味がありません。従業員がきちんと認識し、それに従って行動しようと思えるような伝え方が重要です。

トラブルに発展する前に、些細なポイントこそしっかりと押さえていきましょう。

 

◆原因は伝え方にある?
最近では、パワハラという文字が頭をよぎり、「それは前に言っただろ!」と頭ごなしに怒るという場面は少なくなっているかもしれません。職場のルールが徹底しないのは従業員が怠慢なのでしょうか? その原因は、ルールの伝え方にあるかもしれません。

◆そもそも注意したい点
まず、そもそも次のようなことをした上でルールを伝えているか、振り返ってみる必要があります。
・矛盾するルールがないかチェックする(アクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状態では、従業員が勝手に判断して行動してしまいます)
・ルールの目的を説明する(目的がわからなければ従おうという気にはなりません)
・ルール順守者を表彰する(みんなの前でほめることで、他の従業員がルールに気づき、ルールを守るといいことがある、と考えるようになります)
・繰り返して伝える(人は忘れる動物です。ルールを決めた本人が忘れているということもままあります)

◆伝え方の工夫
 そして、伝え方も、次のような点を意識する必要があります。
・画像などを使って方法をわかりやすくする
・データを使って基準を明確にする
・わかりやすい言葉、読みやすい文章にする
・すべての従業員に確実に伝える
 また、出社している従業員にもテレワーク中の社員にも確実に伝えようと、ビジネスチャットツール(Teamsなど)を使用する場合もあるでしょう。そこでの書き方でも一工夫必要です。単に文章として書いておけばよいのではなく、後から検索しやすいように、件名を付ける、キーワードとなる言葉(検索しやすい言葉)を盛り込む、読みやすい文字数に抑え、基となる資料がある場所のアドレスを貼る等をすると、使いやすいでしょう。
なお、チャットツール上に書かれているだけでは不足です。口頭での説明、繰り返し伝えること等と併せて行うことで効果が高まります。