障害者雇用に関する新設助成金の設定および既存助成金の拡充の内容が示されました

第128回労働政策審議会障害者雇用分科会が開催され、障害者雇用に関する新設助成金の設定および既存助成金の拡充の内容が示されました。

新設および拡充の基本的な考え方は、資料によれば次のとおりです。

●分科会の意見書やこれに基づく個々の企業へのヒアリングを通じて把握したニーズ等を踏まえ、納付金助成金について、
・ 障害者雇用の経験・ノウハウが不足する事業主への障害者雇用に関する相談援助のほか、
・ 加齢により職場への適応が困難となった障害者の雇用継続のための支援を新たに行うとともに、
・ 雇入れ時等の介助者、ジョブコーチ、専門職等による職場への定着支援の拡充等を行う。

●その際、以下の観点に留意し、全体を見直すこととする。
・ 事業主が目的に応じ助成金を適切に活用できるよう、わかりやすさ等も考慮し、助成金やそのメニューの拡充、整理を行う。
・ なお、新たに加齢に伴う課題に対する支援を行うにあたっては、可能な限り切れ目のない支援を行うこと、またわかりやすい制度設計とすることが重要であるため、既存の助成金の枠組みを活用し、その中で継続して支援を行うことができるようにする。

また、参考資料では各助成金の内容等が示されています。

障害者雇用相談援助助成金(仮称)【新設】

 → 障害者の新たな雇入れや雇用の継続が図られるよう、中小企業等に対して必要な一連の雇用管理に関する相談援助の事業を行う者への助成を実施。【中小・除外率設定事業主に上乗せ】

中高年齢等障害者職場適応助成金(仮称)【新設】

 → 加齢により職場への適応が困難となった障害者の雇用継続が図られるよう、事業主が行う①職務の転換のための能力開発、②業務の遂行に必要な者の配置または委嘱、③業務の遂行に必要な施設の設置等への助成を実施。【中小・多数雇用事業主に上乗せ】

障害者介助等助成金【既存】

 → 事業主が行う①障害者の雇用管理のために必要な専門職の配置や委嘱、②障害者の職業能力の開発および向上のために必要な業務を専門に担当する者の配置または委嘱、③障害者の介助の業務等を行う者の職業能力の開発および向上への助成を新たに実施。

職場適応援助者助成金【既存】

 → ジョブコーチ助成金について、助成単価や1日当たりの支給上限、事業主の利用回数の改善を行う。

全助成金共通【既存】

 → ① 助成対象者に、重度身体障害者、重度知的障害者または精神障害者である特定短時間労働者(週の所定労働時間が10時間以上20時間未満の労働者)を加える。
   ② 雇入れ時だけではなく、雇用されてから一定期間を超える場合であっても、職務内容の変更(労働条件の変更を伴うもの)等があった場合には、認定申請できる(要件を満たせば支給される)ことを明記する。
   ③ 企業からのヒアリングで、個別に要望のあった事項(支給期間の延長など)を改善する。

障害者作業施設設置等助成金

 → 企業からのヒアリングで、個別に要望のあった事項(個々の機器、設備等に十分な助成額を支給してほしい)を改善する。

 

 

詳細は、下記リンク先にてご確認ください。

障害者雇用 納付金 助成金

第128回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32656.html