「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」等の諮問・答申が行われています
第152回労働政策審議会安全衛生分科会が開催され、「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」等の諮問・答申が行われました。
諮問・答申が行われたのは次の7点で、いずれも妥当と答申されています。
●労働安全衛生法施行令及び労働安全衛生法関係手数料令の一部を改正する政令案要綱(防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具関係)
●労働安全衛生法施行令及び労働安全衛生法関係手数料令の一部を改正する政令の施行に伴う厚生労働省令の整備等に関する省令案要綱
(防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具関係)
●労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱(陸上貨物運送事業関係)
●労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱(足場等からの墜落・転落防止措置関係)
●労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱(金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習関係 )
●ボイラー及び圧力容器安全規則の一部を改正する省令案要綱
●第14次労働災害防止計画本文(案)
それぞれ、次のような内容となっています。
防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具関係
●改正の趣旨
構造規格を具備しなければ譲渡等をすることができない機械等および型式検定を受けるべき機械等のうち、
電動ファン付き呼吸用保護具について、防毒用のものを追加するとともに、告示について必要な改正を行う。
●公布日等
・公布:令和5年3月下旬(予定)
・施行:令和5年10月1日(一部規定は令和6年4月1日)
陸上貨物運送事業関係
●改正の趣旨
陸上貨物運送事業における労働災害の7割を占める荷主、配送先等での荷役作業時の労働災害を防止するため、安全対策として次を講じる。
(1)昇降設備の設置および保護帽の着用が必要な貨物自動車の範囲を拡大
(2)テールゲートリフターによる荷役作業についての特別教育を義務化
(3)運転者が運転位置から離れるときの措置の適用除外
●公布日等
・公布:令和5年3月(予定)
・施行:令和5年10月1日(上記(2)は令和6年2月1日)
足場等からの墜落・転落防止措置関係
●改正の趣旨
建設工事の現場においては、今なお墜落・転落による死亡災害が最も多いため、足場等からの墜落・転落防止対策、
また屋根等の端からの墜落・転落防止対策として次の対策を講じる。
(1)一側足場の使用範囲を明確化
(2)足場の点検を行う際、点検者を指名することを義務付け
(3)足場の完成後等の足場の点検後に記録すべき事項に点検者の氏名を追加
●公布日等
・公布:令和5年3月(予定)
・施行:(1)は令和6年4月1日、(2)・(3)は令和5年10月1日
金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習関係
●改正の趣旨
特定化学物質作業主任者が修了しなければならないとされている特化物技能講習について、受講者の負担が大きく、
金属アーク溶接等作業に限定した講習の新設が強く要望されているため、
特化物技能講習の講習科目のうち、金属アーク溶接等作業に係るものに限定した技能講習を新設し、金属アーク溶接等作業を行う場合においては、
当該講習を修了した者のうちから、金属アーク溶接等作業主任者を選任することができることとし、特定化学物質障害予防規則等について所要の改正を行う。
●公布日等
・公布:令和5年3月下旬(予定)
・施行:令和6年1月1日(経過措置については公布の日)
ボイラー及び圧力容器安全規則の一部を改正する省令案要綱
●改正の趣旨
「成長戦略フォローアップ」(令和3年6月18日閣議決定)、「規制改革・行政改革ホットライン(縦割り110番)」(令和3年度)を踏まえ、次の改正を行う。
(1)高度な安全管理が行われていると所轄労働基準監督署長が認めたボイラー等の性能検査における自主的な検査結果の活用
(2)移動式第一種圧力容器に係る規定の整備
●公布日等
・公布:令和5年3月中旬(予定)
・施行:令和5年4月1日
第14次労働災害防止計画の重点事項
(1)自発的に安全衛生対策に取り組むための意識啓発
(2)労働者(中高年齢の女性を中心に)の作業行動に起因する労働災害防止対策の推進
(3)高年齢労働者の労働災害防止対策の推進
(4)多様な働き方への対応や外国人労働者等の労働災害防止対策の推進
(5)個人事業者等に対する安全衛生対策の推進
(6)業種別の労働災害防止対策の推進
(7)労働者の健康確保対策の推進
(8)化学物質等による健康障害防止対策の推進
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。
労働安全衛生規則 呼吸用保護具 陸上貨物運送事業 足場等からの墜落・転落防止措置
金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習 ボイラー及び圧力容器安全規則 第14次労働災害防止計画
第152回労働政策審議会安全衛生分科会(資料)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31062.html