荷主企業・元請事業者の監視強化のため、「トラックGメン」が創設されます
国土交通省は、適正な取引を阻害する疑いのある荷主企業・元請事業者の監視を強化するため、2023年7月21日に「トラックGメン」を創設すると公表しました。
これは、政府の「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」において取りまとめられた「物流革新に向けた政策パッケージ」に基づく施策の一環として、適正な取引を阻害する疑いのある荷主企業・元請事業者の監視体制を強化し、荷主対策の実効性を確実なものにするための取組みです。
同日の大臣記者会見では、トラックGメンの創設について次のように説明されています。
トラックGメンの創設について
本日の閣議案件で、特に私の方から報告するものはありません。
このほか、私から1点報告があります。トラックGメンの創設についてです。
本日の閣議において、行政機関職員定員令の一部を改正する政令が閣議決定され、国土交通省において、年度途中での緊急的な措置として、80名の増員が行われることとなりました。
これを受け、国土交通省では、先月とりまとめた「物流革新に向けた政策パッケージ」に基づき、適正な取引を阻害する疑いのある荷主企業・元請事業者の監視を強化するため、今月21日、本省及び地方運輸局に、162名体制の「トラックGメン」を設置します。
これにより、トラック事業者へのプッシュ型の情報収集を開始し、情報収集力を強化するとともに、貨物自動車運送事業法に基づく、荷主等への「働きかけ」、「要請」、「勧告・公表」制度の執行力を強化することにより、荷主側の事情による長時間の荷待ちや、運賃・料金の不当な据置きなどの是正に向け、一層強力に取り組んでいきたいと決意しています。
国土交通省としては、引き続き、関係省庁・産業界と緊密に連携し、トラックドライバーの労働条件の改善と取引環境の適正化に向けた取組みを進めていきます。
詳細は後ほど事務方から説明します。
私からは以上です。
トラックGメン設置の趣旨について
トラックドライバーは、他の産業と比較して労働時間が長く、低賃金にあることから、担い手不足が課題であり、荷主や元請事業者の理解と協力の下、荷待ち時間の削減や適正な運賃を収受できる環境を整備することが重要です。
このため、国土交通省では、貨物自動車運送事業法に基づき、荷主や元請事業者に対する「働きかけ」や「要請」等に取り組んでいるところですが、依然として、荷主等に起因する長時間の荷待ちや、運賃・料金などの不当な据置き等が十分に解消されていません。
こうした状況をふまえ、「物流革新に向けた政策パッケージ」に基づき、今月21日に「トラックGメン」を設置し、適正な取引を阻害する疑いのある荷主への監視体制を抜本的に強化することとしました。
全国で総勢162名となる「トラックGメン」は、トラック事業者に対してヒアリングなどを行うとともに、収集した情報に基づき、荷主等への「働きかけ」、「要請」、「勧告・公表」を行います。
これにより、制度の実効性を高めるとともに、関係省庁・産業界と緊密に連携し、トラックドライバーの労働条件の改善と取引環境の適正化に向け、一層強力に取り組んでいきます。
拡充された体制で、プッシュ型でいろいろな情報収集をしてくる。
今までは、情報が届いたものを対応するだけでしたが、プッシュ型でどんどん、我々対応していきたいと、162名体制で万全の体制で取り組んでいきたいと決意しています。
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。
「トラックGメン」の創設について ~ 全国162名の体制で荷主・元請事業者への監視を強化 ~
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha04_hh_000278.html
斉藤大臣会見要旨
https://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin230718.html